Mr.∅の数学と古美術

数学講師が語る数学と古美術、「数学語」・「数学的文法」で日本の数学教育を変えたい!

同じを同じと思えること

算数の話です。

 

3/2は1.5と等しく、それは6/4とも等しく、さらに、15/10とも等しい。

15/10は、15を10で割るから、15.0の小数点を左に1つずらしたもので、1.5と等しい。

 

慣れていると当たり前でも、「本当に等しいの?」と問われたら、答えに困ってしまうことはないでしょうか?

そもそも分数が等しいとは??

 

二つの分数 a/b,c/d (a,b,c,dは自然数)が等しい、つまり、 「a/b=c/dの等号が成立する」というのは、

  ad=bc

が成り立つことを言います。

  a : b=c : d

と同じ意味です。

  3 : 2=6 : 4=15 : 10=・・・

となるのですが、例えば 3 : 2=6 : 4については、

  3 × 4=12,2 × 6=12

から、「等号が成立する」と分かるです。

こうして、分数に関する「同じ」が定義されて、「2つの分数を等号でつなぐ」ことができます。

  3/2=6/4=15/10=・・・

これを「約分」という機械的な計算法則に集約させているのです。

  6/4=(3 × 2)/(2 × 2)=3/2

 

ちなみに、分数は有理数(rational number)とも言いますが、ratioは比という意味です(レートなんて言いますね)。

「比で表される」の rational が、その語のもつ別の意味「理性的な」の方が訳されてしまったようです。

 

常に定義に従って確認するのは時間がかかって仕方ないですから、数直線で数を図示して、「同じ」であることを直感的に分からせる方がよいのかもしれません。

 

また、●個に分けた〇個分も、分数の大事な観点。

  3/2=1 × 3/2…1を2個に分けたもの(0.5)を3個分で、1.5

  3/2=3 × 1/2…3を2個に分けたものを1個分

   ☞30の半分が15だから、小数点が1つずれた3の半分は、1.5

 

小数から考えることも。

1.5を2個集めたら、3

  1.5 × 2=3 ∴ 1.5=3/2

 

どう考えても、「同じ」は「同じ」。

「同じ」と見なせるかどうかは、算数・数学でとても大事なのです。