Mr.∅の数学と古美術

数学講師が語る数学と古美術、「数学語」・「数学的文法」で日本の数学教育を変えたい!

金へのあこがれ

人類は古代から金にあこがれを抱いていたようです。

 

古代中国では、青銅器に金銀をはめ込む技法、象嵌(ぞうがん)が行われるようになり、その後、鍍金(ときん・メッキ)の技術も開発されました。

 

鍍金は、金と水銀を混ぜると、液体状の金(アマルガムといいます)になり、それを銅製品に塗り付けます。その後、加熱して水銀を蒸発させると、金が銅の表面に付着します。

分厚く鍍金すると、本当の金のようにも見えます(古代ほど厚い)。

ミクロに見ると、水銀が蒸発した跡が残るそうで、それをつぶすような加工もするようです。

 

しかし、水銀を蒸発させると、その作業をしている人は、水銀を吸い込んでしまいます。

それは、中毒を誘発し、工人を死へ導きます。

だから、金銅(こんどう・鍍金された銅製品)には、命がけの作業の結果作られたという美しさがあります。

※現代は、電気を利用した安全な方法で行われます。

 

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左:金無垢(中まで金)のハバキ(刀を柄に固定するための金具)

中:銅に金箔を巻いた金環(古墳時代のもの)

右:鍍金された環頭(刀の柄の先端の飾り・中国の漢時代のもの)

 

金色へのあこがれを実現するのに、様々な手法が使われています。

錬金術なんていうのもありますね。