aは実数とする.座標平面上で連立不等式
の表す領域をD(a)とする.いま,x座標もy座標も整数であるような点を格子点と呼ぶことにする.
(1) nを整数とする.このときD(n)に含まれる格子点の個数を求めよ.
(2) 任意の実数aについて,D(a)に含まれる格子点の個数とD(a+1)に含まれる格子点の個数は等しいことを示せ.
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何が読み取れますか?
(2)まで読んでおくと,a=0で考えたものと(1)の個数は一致することが分かります!
そして,次の図のようなイメージが浮かびます.
「何かあるぞ」と思いながら,境界線の方程式2つを連立すると,キレイに因数分解できることに気付きます.
“差”を表す領域を考えると,領域の形状はaによらず一定.
aを“整数”だけ変化させても,領域内の格子点の配置は変わらないことが分かります!
数学的文法を用いて,現象としてイメージを把握することが大事!
それがよく分かる問題でした.
定性的な観点(式や計算で頑張るのではなく,性質・情報から判断すること)は,共通テストでも大事になってくる要素です.