Mr.∅の数学と古美術

数学講師が語る数学と古美術、「数学語」・「数学的文法」で日本の数学教育を変えたい!

2019群馬大・後期より〜円周率πの近似①

  π=3.141592……

をかなり覚えている人もいます(私は小数点以下は4桁しか覚えていない).

一時期,ゆとり教育ではπ ≒ 3となっていて,その時期,東京大学では

 

  π>3.05を証明せよ

 

という出題があり,話題になりました.

それ以降も“πの値の評価”をさせる問題は,色んな大学で出されています.その1つが,2019年群馬大の後期の問題(原題は,入試問題正解などを参照ください).

 

πの近似値として古くから知られているものがあります.

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を利用するものです.小数第2位までが14で,続きも28で15とそんなには離れていません.

これに3を加えると

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これが円周率の近似であることは,4000年くらい前から知られていたそう.

人類,すごい!

 

これが積分によって得られるというのが,群馬大の問題でした.

主要部分は次の積分です.

 

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被積分関数は次のような,ペッタンコのグラフです.つまり,積分の値は,ほぼ0.

  

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これをどうやって積分するか?

少しメンドクサイですが,

 分子を展開

   ↓

 分母で割って,帯分数に

   ↓

 多項式+(1次式)/(1+x^2)

   ↓

 2x/(1+x^2)=(log(1+x^2))’

 1/(1+x^2)はx=tanθと置換

という定番のストーリーです.

 

さて,何が起こるか?

続きは後ほど.