古美術の楽しみの1つ,それは,過去の痕跡が見つかること.
作られた当時の姿と,現在の姿は,大きく違っています.
鍍金が剥がれたり,彩色がとれてしまったり.
割れたり,日本刀なら研ぎ減ってしまったり.
土中していたら銀化もするし,火災にあったことが分かる銅の仏像もあります.
それでも当時の面影をどこかに見出すことができることがあって,そういう時はとても嬉しくなります.
少しだけ当時と対話できる感じでしょうか.
ということで,800年ほど前の不動明王のお顔から,赤色塗料(朱?)の痕跡を発見しました.
写真だとキレイに見えないですが,けっこう鮮やかです!
赤かったお姿が偲ばれます.