やっと,雰囲気がよく分かる写真が撮れました.
黒い漆は,生漆(きうるし・原液を精製したもの)の水分を飛ばして透漆(すきうるし・透明な漆)を作り,そこに黒い粉末等を混ぜて作るようです.黒い粉末は,油煙(ゆえん)や松煙(しょうえん)といった墨のもとになるススのようです.
ちなみに墨は,ススに膠(にかわ)を混ぜて固めたもので,この耳坏と同時代,古代中国の漢の時代に作られ始めたそうです.
おそらく作成当時は漆黒だったのでしょう.
2000年の時を経て,漆のもとの色が現れ,混ぜられたススがまだら模様を作り出しているのではないかと思います.
そんなことは置いておいて,ただただ,美しい!
歪んで波打ったところも,