Mr.∅の数学と古美術

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日本刀に現れる模様

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剣の彫りがありますが,タイトルの「模様」というのは,これではありません.

銀色の部分に,小さな白っぽい線がたくさん入っています.

一部は断続的につながって,曲線を描いていたりします.

これが,日本刀の特徴の1つです.

 1)和鉄(砂鉄から作った鉄)を用いて,

 2)折り返し鍛錬(以下で説明)を行い,

 3)焼き入れ(またいつか・・・)をしたもの

が日本刀.

 

2)は,

 鉄の塊を薄く伸ばして,

 真ん中で折り返して,

 全体を2重にする

という作業を繰り返すことを言います.

 2層→4層→8層→16層→32層→64層→128層→・・・

と層がすごい勢いで増えていきます!

これによって,鉄は均質化します.

 

重ねるとき,鉄板同士を圧迫してくっつけるわけですが,そのときの痕跡が残ります.

鍛接面と言います.

パイ生地とか,バームクーヘンみたいなものです.

そんな層状の塊となった鉄を伸ばして刀の形を作ります.

 

すると,鍛接面が刀の表面に現れ,さまざまな模様を作り出すのです.

 

折り返し鍛錬の方法によって,丸い模様が現れたり,直線状の模様が現れたり.

例えば,伝統の月山(がっさん)鍛冶は,波々の独特な模様(綾杉肌)をお家芸としています.