Mr.∅の数学と古美術

数学講師が語る数学と古美術、「数学語」・「数学的文法」で日本の数学教育を変えたい!

今日考えた問題191223

19岐阜大

以下の問いに答えよ.

(1) 方程式32t^3—16t+1=0は,−1≦t≦1において3つの異なる実数解をもつことを示せ.

(2) 等式sin(4x)=(4sinx−8(sinx)^3)cosxが成り立つことを示せ.

(3) 方程式4sin(4x)+sinx=0の,0≦x≦πにおける解の個数を求めよ.

(4) 関数f(x)=cos(4x)+cosxが極小となるxの値は,0≦x≦πの範囲にいくつあるか.

 

3日連続の岐阜大(笑)

この問題については,数学的文法によって,解けるストーリーが読み取れます.

数学が解けるとはどういうことか,分かりやすいと思うので,解答ではなく,読解的説明をやってみます.

 

(1) グラフを描けば分かります.

t=1,t=−1を代入することで,解の存在範囲も分かります.

これは,解けるイメージが湧く問題.t^2の項がないから,導関数が0となるtは簡単に求まることが分かります.

 

(2) 倍角の公式を2回使えば,4倍角.

これも頑張る方向が明確です.

右辺をよく見て,「cosxでくくって,残りはsinxの式に」という意識をもって計算を進めていきます.

 

(3) sin(4x)が共通しているから,(2)を使うはず!

先を見て,(4)のf(x)を微分すると,(3)の左辺になることに気付きます.だから,(3)を(4)で活用することが分かります.

ということは,(1)も(3)で使うのではないかと考えられます.−1≦t≦1というのも,sinやcosを連想させます!

ここが勝負の分かれ目です.

 1)和→積でxを求める

 2)関数を統一する

の2つの方向がありますが,今回は,sin(4x)とsinxの係数が違うので,1)は難しいです.

2)で攻めるしかないでしょう!

 sinxでくくった後,「cosx」の式に統一

と視点の変更ができるか?

ここが解けるかどうかの分かれ目です.

 

(4) (3)を使って増減表を作る問題

0になるだけで符号変化しないxがあるか?それをチェックすれば大丈夫!

 

この問題を解くには,基本〜標準解法を使いこなせることが重要で,それにより,問題文から想像力を働かせることができます.

各小問間のつながりを見抜き,解法や使う情報(すでに解いた小問)を判断することができるか,が問われています.

数学における「読解力」や「思考・判断力」がどんなものか,見えやすい問題だと思います.

解法の丸暗記だけでは対応できないけれど,解法を高いレベルで定着させていないと,手も足も出ない.

身につけるべき解法をできるだけ減らし,運用の練習をすることが不可欠になります!