もしよければ,⓪だけでも,正しい記述かどうか,考えてみてください.
これまでのセンター試験では,ほとんどが定量的な問題です.
計算で答えを求めるタイプ.
新しいテスト(大学入学共通テスト)では,定性的な問題がかなり増える見込みです.
情報や性質から分かることを言語化する感じです.
数値を求めるのではなく,YESかNOかだけ,判定するんです.
例えば⓪.
コインで「少なくとも1回は表」というのは,「“全部裏”以外」と言い換えるんですね.
そして,全部裏というのは,確率1/2が5回連続で起こるということで,
1/2×1/2×1/2×1/2×1/2=1/32
の確率です.だから,今回のpは
p=1-1/32
これは,0.95より大きいでしょうか?
結論がどっちであるかだけを特定します.
0.95=1-0.05=1-1/20
と,pと近い形に揃えます.すると,
32>20 ∴ 1/32<1/20
だから,pは0.95よりも・・・大きい!
⓪は正しい記述です.
何となく,いままでの数学っぽくないな,と感じてもらえるでしょうか?
全部の値を求めてから,1個1個検証,という作業をしていると,時間がぜんぜん足りなくなりそうです.
数学と仲良くなって,現象として数学をとらえることが大事だろう,と思います.
解法や公式の暗記では,お手上げです・・・
ずる賢さも必要になってきます.
補足
①は典型的な誤答なので,間違っていると判断できます(慣れていると,ですが)
③は,条件付確率の定義に従って,
0.5×0.9×0.9/(0.5×0.9×0.9+0.5×0.1×0.1)=81/82
で,どう見ても「0.9より大きい」と判定できます(慣れていたら・・・)
②しか残らず,これは正しい計算になっていることを確認できます.
だから,⓪②を選べば正解となります.
色んな経験も必要そうですね.
数値の大小の感覚も大事な要素.
小学校のころから,数が実在しているイメージを育ててほしいな,と思います.