Mr.∅の数学と古美術

数学講師が語る数学と古美術、「数学語」・「数学的文法」で日本の数学教育を変えたい!

「東大入試数学が大きく変わった」と,人工知能がおっしゃっています

実は,人工知能に,東大理系数学の出題分野を予想させていました.
さて,当たるでしょうか?それとも・・・
タイトルから分かるかもしれませんが,びっくりするくらい外れてしまいました!!!

本邦初公開,その一部始終を紹介しましょう.

2/25,26が国公立大学前期入試日でした.
予備校講師の私にとっては,生徒の出来・不出来が1年間の集大成,全員受かってくれ,と願いながら迎える大事な日です.
どんな問題が出そうか,などと予想して,受験生たちに熱く語るわけです.
「●●が出るぞぉーー!」

さて,その予想,過去の出題を見ながら,主観たっぷりに,「こんな感じじゃないかな?」と考えるわけです.

それを,人工知能にやらせてみたらどうなるか?

実は,昨年の夏ころに,人工知能を使って予想していました(詳細は,4月発売予定の書籍をご覧ください).
赤本の分類に沿って,14の分野で問題を分類して,出そうな順位を,以下のように推定していたのです.

 1位:複素数平面
 2位:確率・個数の処理
 3位:整数
 4位:数Ⅱ微積分
 5位:体積
 6位:空間図形
 7位:数Ⅲ積分(体積除く)
 8位:数Ⅲ微分法
 9位:極限
10位:図形と式
11位:方程式・不等式・領域
12位:平面ベクトル
13位:三角関数
14位:2次曲線

東大理系は,全部で6題が出題されます.
さて,その結果は?

とても残念なものになりました・・・

【1】方程式・不等式・領域(11位)
【2】平面ベクトル(12位)
【3】数III積分法(体積除く)(7位)
【4】整数(3位)
【5】体積(5位)
【6】2次曲線(14位)

なんてこった!?
東大と言えば,「複素数平面」と「確率」.
「確率」が昨年まで2年連続出題されなかったという緊急事態でしたから,今年の予想でちゃんと「2位」になっていて,受験生にも「確率は絶対に出るぞ」と言っていたのですけど・・・天変地異レベルです.
「複素数平面」まで出ないなんて・・・
AIだけでなく,どこの予備校講師も,この2分野は上位に予想していたハズ!
人の仕事の代替としての人工知能の働くとしては十分だろうと見ていましたが,人の予想が外れるときは,人工知能も外してしまいますね・・・

結論

大学入試改革が進んでいる昨今,東大入試も変わりつつあります.
数式的な処理重視だったものが,数学的性質による論証が増えてきました.
大学入学共通テストと軌を同じくしています.

人工知能の予想が大きく外れることからも,東大入試の変化の度合いの大きさが感じられるかもしれません.
・・・という言い訳(笑)