同じ法則がずっと続くのか?
昨日出会ったあの人に,今日も出会えるか?明日は?
日常生活では・・・なんとも言えないですね.
でも,数だったら,「必ずそうなる!」と言い切れます.
数を制御するカラクリが潜んでいるからです!
今回は,そんなお話.
1+2+3+4+5+6+7+8=?
これって,計算するといくらでしょう?
前から順番に足していくと,
1+2=3
1+2+3=3+3=6
1+2+3+4=6+4=10
1+2+3+4+5=10+5=15
1+2+3+4+5+6=15+6=21
1+2+3+4+5+6+7=21+7=28
次で最後!
1+2+3+4+5+6+7+8=28+8=36
よし,全部足したら36だ!
しかし,これでは足す個数が増えると,お手上げ.
だから,法則を探します!
足し算の途中経過で得られた数は
1, 3, 6, 10, 15, 21, 28, 36
なのですが,共通点は見出せますか?
ちょっと見えにくいので,(唐突ですが)それぞれ2倍してみます.
2, 6, 12, 20, 30, 42, 56, 72
これで気づけたら,なかなかスゴイ!
実は,これらの数,掛け算で表してみると,共通点があります.
1×2, 2×3, 3×4, 4×5, 5×6, 6×7, 7×8, 8×9
となっているんです.
だから,
1+2+3+4+5+6+7+8=(8×9)/2
と,計算できるという法則です!
こんな法則,どうやって気づくのでしょうか?
実は,ちょっとした工夫で気づくことができます.
1+2+3+4+5+6+7+8 ……①
は,足し算する順番を逆にした
8+7+6+5+4+3+2+1 ……②
と同じ値になります.
だから,①と②を足すと,“求めたい和の2倍”が得られます.
次がポイントです.
①と②を足すとき,上下セットにして,前から順に足していきます.
1+2+3+4+5+6+7+8 ……①
8+7+6+5+4+3+2+1 ……②
すると,何が起こるでしょう?
(1+8)+(2+7)+(3+6)+(4+5)+(5+4)+(6+3)+(7+2)+(8+1)
を計算することになります.
(●+〇)が8個ありますが,そのいずれも,計算したら9になっていませんか?
だから,①+②は
9+9+9+9+9+9+9+9=8×9
になるのです.
これが,求めたい和の,2倍,になっているから,求めたい和は
1+2+3+4+5+6+7+8=(8×9)/2
となるんですね.
(足している個数)×(最初+最後)/2
という法則です!
1+2+……+100
も簡単に分かります.
(足している個数)=100
(最初)=1,(最後)=100
だから,
1+2+……+100=100×(1+100)/2=(100×101)/2=5050
です!
これなら,いくつ足すことになっても大丈夫!
しかも,この法則で足せるものは,けっこう沢山あります.
いわゆる,「等差数列」というタイプは,何でも足せてしまいます.
例えば,
1, 3, 5, 7, 9, 11, ……
は等差数列です.
前後の数の差が,常に2.
差が一定だから,等差数列.
1+3+5+7+9+11=?
と言われたら?
(足している個数)=6
(最初)=1,(最後)=11
だから,
6×(1+11)/2=(6×12)/2=6×6=36
となります!
1 +3+5+7+9+11
11+9+7+5+3+ 1
と考えて,
6×(1+11)÷2
となるんですね!
これにはもう1つネタがあるのですが,それはまたの機会に.